久々に「2001年宇宙の旅」に続いて「2010年宇宙の旅」を読んだ。
本コラムでも紹介している「
2001年宇宙の旅」の続編。面白いのは著者自身の「2001年・・・」の続編ではなくキューブリックの映画版の続編であること。ディスカバリー号の目的地が小説版の土星ではなく映画版の「木星」になっていることでそれははっきりしている。クラーク自身も映画で残された謎に対する責任を感じていることが続編執筆の動機のひとつだと言っているように、少々説明的すぎるような「謎解き」の章さえ設けている。

レオノフ号の飛行コースに関しては厳密な軌道計算を行っていて位置関係や見える景色を描写するところがたくさんあります。JPL関係者もラグランジュ点算出などに協力しているそうで、クラークの交友関係の広さに改めて感心させられました。

2001年・・・」でクラークはキューブリックの都合に振り回されてとても苦労した。そこで今回は「映画化なし。キューブリックなし。2001年で起こったような問題一切なし」を続編執筆の条件にしたという。結果的に映画化され監督のハイアムズには衛星回線を通じてスリランカからアドバイスを与えていたそうで、その通信記録が「オデッセイ・ファイル」という本になっている。

映画「
2010年宇宙の旅」はエウロパで消息を絶った中国のチェン号についての部分が省かれているが、クラークが興味を持っているのは実はこのエウロパ。続編の「2061年宇宙の旅」ではこのエウロパが舞台になる。



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